人材マネジメント
基本方針

「FUJI2035」で掲げた「ものづくり、くらし、みらいに貢献するグローバルカンパニーとして世界にinnovationを提供します」を具現化し、2035年度に売上高3,000億円企業を目指すため、人材戦略による人的資本の最大化を図ることは当社の最も重要なミッションのひとつと考えています。
当社は、ダイバーシティ、人材育成、健康経営、労働環境・安全衛生の4つの観点から人材戦略に関する各種取り組みを進めており、事業・製品による社会課題の解決、社員の自律的成長、イノベーション創出により、パーパスである「人々の 心豊かな 暮らしのために」の実現を進めてまいります。
- お客様第一
相手の立場で物事を考え行動する人材
- 真摯実直
何事にも謙虚でひたむきな姿勢で取り組む人材
- 改善改革
現状に満足せず、常に改善改革を探求する人材
- 現地現物
「早く知り、早く手を打つ」ための現地現物を貫く人材
- 当事者意識
問題の発見と解決を自分ごとと捉え行動する人材
- チャレンジ
高い目標をもち、主体的に自己研鑽に努める人材
- まごころ
誠実な気持ちで人や仕事に向き合う人材
人材育成
ものづくり企業である当社は、社員の成長こそが企業価値の源泉であると考えており、人材育成を人的資本投資と位置付け、長きにわたり重要視かつ注力してまいりました。

研修プログラム
FUJIでは、社会人としての基礎を学ぶための新入社員教育から、業務遂行にあたって必要となる知識やスキルを習得するための専門教育まで、本人のステップアップに合わせたさまざまな研修プログラムを実施しています。 また、資格取得に対する支援制度や通信教育プログラムの提供など、高い意欲を持った社員の自己啓発をサポートする制度も充実させています。

新入社員研修
当社ではFUJIの未来を支える貴重な人的資本として、特に新入社員の導入教育に力を入れています。当社の主力事業である電子部品実装ロボットに関する技術や市場などを深く理解してもらうために、職種別のカリキュラムを設置し、大卒・高専卒の技術職には入社後7か月の「創開塾」、大卒の営業職には入社後7カ月間の「ユーザーサポート研修」など、長期間の導入教育を実施しています。またFUJIのコーポレートメッセージである「innovative spirit」を継承するためのイノベーション研修も実施しています。

技術者育成:創開塾
FUJIでは、技術者教育に力を入れています。そのうちの1つが「創開塾」です。学生から社会人への意識改革を行う導入教育、ものづくりのノウハウを習得するための工場実習の後、技術系新入社員(国内グループ会社含む)に対して行われる実習で、学生時代の専攻に捉われることなく、FUJIのエンジニアにとって不可欠なさまざまな分野の基礎知識を習得することが目的です。座学と製作実習を通してものづくりの楽しさを体感し、一流のエンジニアになるための第一歩を踏み出してもらいます。
創開塾は2011年11月末に始まったFTSS(FUJI Technology Skill Standards)の取り組みから生まれたもので、「開発力を強化するための技術者育成」を実現することを目標に掲げた、FUJI独自の技術系新入社員向け研修制度です。2012年12月の発足から途切れることなく13年間継続実施しています。受講生たちは学生時代の専攻に捉われることなく、FUJIグループのエンジニアにとって不可欠なさまざまな分野の基礎知識を習得するために機械・ソフト・制御関係の基礎講座を受講した後、実践編として小型の電子部品実装ロボットを開発し、最終報告会(競技会)にてその完成度を競うプログラムです。

- 対象者
入社1年目の技術者、国内グループ会社含む( 20名~30名程度)
- 運営
約120名(チューター、世話役、運営、人事部門)
- 期間
7月~1月末(7カ月)
- 1人当たり受講時間
1,054時間(2025年度)
- 学習方法
1チーム3~4名
複数のチームにわかれたうえで、当社主力製品である電子部品実装ロボットと似た機構の簡易ロボットの設計開発、部品手配、組立、動作検証までを定められたルールの中で自ら行い、最後は役員の前で実際に競技するところまでを全員がやり切りました。この活動を通じて、専門性を超えた基本知識の習得、製品開発プロセスやトライ&エラーを体験することで開発の楽しさを経験し、早期に自立できるエンジニア人材の育成に力を入れて取り組んでいます。
また、「創開塾」の卒業生が翌年度以降は講師や運営スタッフとなり、次の世代を教える立場として関わっていくことで、中堅技術者のスキルアップにも繋がり、良い技術者育成の教育サイクルが定着しています。
一般社団法人 経団連事業サービス 人事賃金センターの機関誌「職務研究」第360号(2024年11月25日発行)技能伝承・後継者育成特集に、当社の技術系新入社員実習である「創開塾」の寄稿文が掲載されました。


階層別教育:新任管理職研修、リーダー研修
階層別研修と自己啓発支援
毎年、新たに管理職になる社員を対象に「新任基幹職研修」を実施しています。管理職としての自覚を深め、業務の活性化につなげることや、管理職同士の意見交換を通じて、部下の管理や育成について課題などを共有することが目的です。またOJTに関しての認識や知的財産、財務関連の知識を深めることや、プレゼン講習を通じてプレゼンテーション能力の向上にも努めています。さらに2025年度からは次年度より管理職になることが決まった社員に対して、管理上の必須知識を事前に知り、安心して新体制をスタートできるようにするために「新任基幹職事前研修」も実施しています。
また、職場のリーダー層向けの「リーダー研修」では、リーダーシップやコミュニケーション、メンバー育成などについて学び、研修後には職場の課題解決や風土向上に向けたリーダーとしての取り組みを、チーム単位で考え実行する活動を数か月実施しています。そうした活動を通じてリーダー力や組織力の向上をはかっています。
3年目研修では対象となる入社3年目の社員が集合研修にて5年後になりたい自分の姿を定め、その目標に向かって今、何をするべきかを半年間、所属長と面談でフォローアップしていく研修を実施しています。対象社員とその所属長の双方にとって気づきと成長の場となっています。
- 階層別研修(2025年度実績)
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- 基幹職研修
- 部長職向けイノベーション研修
- 新任基幹職研修
- 新任基幹職事前研修
- リーダー研修
- 3年目研修
- 新入社員教育
- 自己啓発支援
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- 語学支援
(オンライン英会話、TOEIC社内受験) - 資格取得報奨制度
- 通信教育受講料補填(上限3万円/コース)
- 語学支援
ものづくり技術者育成
各工場では、レベル別IE(Industrial Engineering)教育を通じてモノづくりにおける改善手法を学んでおり、3Dプリンタ等を自由に使用して試作部品をつくることができる環境が用意されています。さらに、年に2回開催される現場改善展はFUJIグループ企業との共同開催として実施されており、参加者は役員を含む来場者に対して改善内容を自ら説明する機会が設けられています。改善展で提案された内容は実生産へ採用され、その効果は数値で評価されています。
グローバル教育:マルチスキル育成プログラム、実践グローバル営業育成プログラム
マルチスキル育成プログラム
マルチスキル育成プログラムは、1年間にわたり「顧客目線で開発を行う設計者の育成」を目指す人材育成プログラムです。
①製品据付・システム導入、②コールセンター業務、③国内外サービス拠点における常駐サポート業務のフェーズで構成しています。顧客の生産現場での経験を通じて、製品開発においてさらなるイノベーションの糧となるための取り組みです。
ロボットソリューション事業本部
技術企画部 志摩 翔太
派遣先:フジ アメリカ コーポレイション(FAC)
FACでの半年間にわたる海外研修のなかで、米国・メキシコのお客様8社における電子部品実装ロボットの問題対応、新規ライン据え付け、生産サポートおよびNXTR Aモデルの評価対応を行いました。海外の現場の現状を知り、お客様からの生の声が聞け、日本のお客様との文化の違いを理解することができました。
マルチスキル育成プログラムの経験から、不具合を出さないよう、設計や検査により力が入ることはもちろんですが、他部署との関係や新しい人とのつながりができたことで、コミュニケーションがとりやすくなり、技術だけではなく使いやすさやコストなど、考え方の視野が広がったと感じています。今後は、現場での経験を活かし、信頼される製品づくりに貢献していきたいです。


実践グローバル営業育成プログラム
実践グローバル営業育成プログラムでは、国内に在籍する若手の海外営業担当者を担当とは異なる地域の海外子会社へ3か月派遣し、異なる商流や文化を現地にて体感しながら実際の営業活動を行うことでより実践的な営業スキルを学ぶ場として2025年度より新たに実施されています。

デジタル人材育成:業革塾
2022年度より「業務改革を推進する人材を育てる」ことを目的として、業革塾を開始しました。DXの推進に向けてRPAを含む各種デジタルツールの啓蒙や社内教育、活用支援などを実施し、社員がそうしたツールを使いこなしながら業務の効率化や自動化、データ分析などを行える環境構築を進めています。2023年には、社員が社内推奨のデジタルツールを用いて行った業務改善に対して表彰を行うデジチャレ活動を行い、全社的にデジタルツール活用の機運を高めると共に、デジタル人材の育成を図っています。2024年度には、DX人材認定制度も導入し、デジタルツールを活用できる人材の可視化と共に、DX人材育成の活性化、実践レベルの標準化を進めていきます。
DX人材育成の成果

「デジタル活用による年間の業務改善時間」「スキルレベルによるDX人材認定者数」「デジタル教育 講座の修了者数」の3つの指標を掲げて活動しています。
イノベーション研修とアイデア創出プラットフォーム: WAVE

コーポレートメッセージ:innovative sprit を醸成するためにデザイン思考に基づくイノベーション研修を実施しており、新入社員や一般社員だけではなく2024年度は役員、2025年度は部長職も受講しました。
ユーザー目線でニーズや社会課題の本質をとらえ、解決アイデアを形にし、試す実践的にトレーニングで、シリコンバレーにて資格取得した社員が講師となり、2023年より継続実施しています。


また、この教育で培われたデザイン思考を活用する場として全社員が投稿できるアイデア創出プラットフォーム:WAVEでは、投稿したアイデアに対し、社員が「いいね」やコメントで相互評価を実施し、「いいね」が50個付くとプロジェクト化され社員の発想を形にできる仕組みも整っています。
キャリア開発と公正な評価
各自が半期ごとに業務目標と自己成長に向けた目標を設定します。期初および期中に上長と部下が面談をおこない、目標達成に向けた取り組みや、本人のキャリア形成について相互にコミュニケーションを図り、認識を合わせています。全社員を対象に実施する半期末の人事考課面談では、目標の達成状況や業務への取り組み姿勢について自己評価も踏まえたうえで考課を行い、公正な評価に努めています。
キャリアパス:エキスパート職制度、スペシャリスト認定制度
2022年度にエキスパート職制度を導入しました。社内有数の高度な技術的専門性を有し、その卓越した専門性で会社に貢献している技術者をエキスパート職に任命しています。エキスパート職には、新技術の探求、また、技術開発における特定分野において主導的な立場で会社の技術発展を牽引する役割を担ってもらいます。技術者の目指すべきあらたなキャリアパスの一つとして設置されました。
また、2023年度からは、技術者以外の社員の中で、高度なスキルや特殊スキルを持ち、そのスキルで企業価値向上に貢献している社員をスペシャリスト認定する制度も導入しました。これらにより社員が自分の仕事に誇りを持つと共に、専門性を磨き自己成長を図るモチベーションの向上に繋げていきたいと考えています。
キャリアデザイン相談窓口
異なる部門から5名の相談員を配置し、社員が希望する相談員との1on1面談を実施いたしました。相談内容はロールモデル、必要スキル、ワークライフバランスなどとさまざまであり、参加者全員から「面談を受けて良かった」との回答が得られました。また社員が相談員を選ぶための一助として相談員のライフラインチャートを公開しており、面談までには至らなかったケースにおいても、「相談員のキャリアにおける紆余曲折がとても参考になった」との社員の声も寄せられました。

人材の流動化と適材適所
事業成長と、従業員一人ひとりの能力発揮、キャリア形成のために、社内での最適な人材配置だけでなく、国内外のグループ会社間での人材交流も行っています。また、優秀な人材が埋もれてしまわないよう、社員一人ひとりの資質や能力把握に努め、それを十分に発揮できる場を提供することや、強い意欲を持ち努力する社員には、優先して成長の機会を与えるよう意識しています。また2024年度からは社内複業制度や社内FA制度も導入して、社員が自らのキャリアを形成できる環境が整っています。
社内複業制度
本業部署に在籍したまま、4カ月間、勤務時間の一部を使用して他部署で本業とは異なる業務を行う制度です。初年度となった2024年には13名が参加しました。参加者からは「視野が広がった」「他部署での顔が広くなり本業でも仕事がしやすくなった」といった声が聞かれました。

社内FA制度
現所属部門に3年以上在籍している社員を対象として、異動希望を自己申告できる制度です。社員からの能動的アプローチによる人事異動の手段として、社内人材の流動化によりさらなる適材適所を確立する施策として新設しました。本制度を活用して2025年4月1日付で計12名が希望部署へ異動しました。

特許報奨
事業戦略・技術戦略・知財戦略が三位一体となった知財活動を進めており、海外にも積極的に特許出願を行っています。社員の意欲を高めるため、発明に対する報奨金制度を設けて、社員の特許取得を積極的に支援しています。また新人技術者と中堅技術者向けの特許基礎教育も実施しています。知的財産課が講師となって新人技術者(入社2年目)向けは2022年から、中堅技術者(入社6年目向け)は2015年から毎年実施することで、積極的に特許出願する環境を構築しています。

挑戦が未来を動かす。
進化を止めないDNA。
人と技術が紡ぐストーリー。